道尾秀介『カラスの親指』ネタバレ解説|驚愕の伏線回収とどんでん返し

道尾秀介『カラスの親指』ネタバレ解説|驚愕の伏線回収とどんでん返し お役立ち情報

道尾秀介によるミステリー小説『カラスの親指』は、その見事な伏線回収と大どんでん返しが読者に衝撃を与えました。

今回は、この作品のあらすじや主要な登場人物、そして続編『カエルの小指』に関する情報も交え、原作と映画版の違い、伏線の考察などを詳しく解説します。

『カラスの親指』のあらすじ

『カラスの親指』は、詐欺師として生きる中年二人組の武沢竹夫(タケさん)と入川鉄巳(テツさん)が主人公です。

ある日、彼らの生活にスリで生計を立てる少女、河合まひろと彼女の姉やひろが加わり、さらにやひろの彼氏・貫太郎も同居することに。

彼らは、複雑な過去を背負いながらもヤミ金組織との戦いに挑むことになります。

そして、その結果として待ち受けているのは、驚愕のどんでん返しと感動の結末です。

主な登場人物

  • 武沢竹夫(タケさん):詐欺師として生きる主人公。
  • 入川鉄巳(テツさん):タケさんの相棒であり、詐欺師。
  • 河合まひろ:18歳のスリ。タケさんとテツさんの生活に関わるようになる。
  • 河合やひろ:まひろの姉で、働いていない。
  • 石屋貫太郎:やひろの彼氏で、元マジシャン。
  • トサカ:彼らと共に暮らす猫。

相関図と伏線の見事さ

『カラスの親指』は、物語が進むにつれて登場人物同士の関係が徐々に明らかになります。

タケさんとテツさん、そしてまひろとやひろの間には過去に大きな事件が絡んでおり、それが物語の中核をなす重要な要素です。

この複雑に絡み合った人物関係が、物語終盤で大どんでん返しに繋がる見事な伏線として回収されます。

映画と原作の比較

『カラスの親指』は2012年に映画化され、阿部寛がタケさんを、村上ショージがテツさんを演じました。

原作に忠実な部分も多いものの、いくつかの点で映画と原作には違いが見られます。

例えば、ヤミ金組織との絡みやキャラクターの描かれ方には違いがあり、映画版は原作よりも少し軽いトーンで描かれています。

特に、まひろとやひろを演じた能年玲奈(現・のん)と石原さとみのキャスティングには意見が分かれることも。

大どんでん返しの考察

『カラスの親指』で最も印象的なのが、物語の終盤に訪れるどんでん返しです。

緊迫感のある展開が続いたかと思えば、最後のオチでそれまでの緊張がすべてひっくり返される展開に驚かされます。

このどんでん返しは、一見すると意外に感じられますが、よく読み返してみると序盤から張り巡らされた伏線が巧妙に回収されていることがわかります。

タケさんやテツさんたちの計画がどのように展開していくのか、ぜひ注目して読んでみてください。

続編『カエルの小指』について

『カラスの親指』の続編として2019年に発表された『カエルの小指』では、タケさんたちが詐欺師を引退し、新たな生活を送る姿が描かれています。

タケさんは実演販売士として働きながら一人寂しく暮らしていましたが、そこに謎の依頼人・キョウが現れ、再び大きな事件に巻き込まれることに。

続編の登場人物

  • 武沢竹夫:詐欺師から足を洗い、実演販売士として生計を立てている。
  • まひろ:タケさんに救われた過去を持つ女性。
  • やひろ:まひろの姉で、結婚している。
  • 貫太郎:やひろの夫で、元マジシャン。
  • キョウ:謎の依頼人で、中学生。

伏線とどんでん返しの巧妙さ

『カエルの小指』でも、『カラスの親指』同様に緻密な伏線とどんでん返しが仕掛けられています。

タケさんたちが繰り広げる新たな事件と、その結末に注目しながら読むと、さらに物語を楽しむことができるでしょう。

映画化の期待

『カエルの小指』は、前作『カラスの親指』に続く物語として、多くの読者に待望されていました。文庫化もされたため、次は映画化の期待が高まっています。

もし映画化される場合、キャストがどのようになるかも注目ポイントです。

前作のキャストが引き続き登場するのか、それとも新しいキャストが加わるのか、興味深いところです。

まとめ

『カラスの親指』は、道尾秀介の真骨頂とも言えるミステリー小説で、どんでん返しや伏線回収の見事さが特徴的です。

さらに続編『カエルの小指』では、タケさんたちの新たな生活と新たな事件が描かれ、前作同様のスリリングな展開が楽しめます。

今後の映画化やシリーズ化にも期待しつつ、ぜひこの二作品を手に取ってみてください。


箇条書きまとめ

  • 『カラスの親指』は詐欺師コンビが主人公のミステリー小説。
  • どんでん返しと伏線回収が見事。
  • 続編『カエルの小指』ではタケさんたちの新たな生活が描かれる。
  • 原作と映画には若干の違いがあり、映画化の期待も高い。

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