小説を1000冊読んだ齋藤明里さんによる『長編小説おすすめ3選』の紹介です。
全部400ページ越えの長編小説の中で、一回読みだしたら止まらないなという本をご紹介したいです♪
あぶないですよ、じゃあ。閲覧注意!
『熱源』川越宗一 / 文藝春秋
樺太(サハリン)で生まれたアイヌ、ヤヨマネクフ。開拓使たちに故郷を奪われ、集団移住を強いられたのち、天然痘やコレラの流行で妻や多くの友人たちを亡くした彼は、やがて山辺安之助と名前を変え、ふたたび樺太に戻ることを志す。一方、ブロニスワフ・ピウスツキは、リトアニアに生まれた。ロシアの強烈な同化政策により母語であるポーランド語を話すことも許されなかった彼は、皇帝の暗殺計画に巻き込まれ、苦役囚として樺太に送られる。日本人にされそうになったアイヌと、ロシア人にされそうになったポーランド人。文明を押し付けられ、それによってアイデンティティを揺るがされた経験を持つ二人が、樺太で出会い、自らが守り継ぎたいものの正体に辿り着く。
432ページ。重めの小説だけど、一回読みだしたら止まらない♪
『熱源』はAudible(Amazonの聞く読書)の聞き放題の対象になっています。
『逃亡者』中村文則 / 幻冬舎
不慮の死を遂げた恋人と自分を結ぶトランペットを持ち、逃亡するジャーナリストの山峰。彼が偏愛するそれは、第二次大戦中のある作戦で伝説となり、〝悪魔の楽器〟と呼ばれていた。ゆえに欲する者達が世界中にいるという。その中の一人、〝B〟。正体も狙いも不穏な男。突如始まった逃亡の日々で、山峰はこの世界の理不尽な真実を突きつけられる……。
500ページ。謎が謎を呼ぶ形式で気づけば読み終えて、朝になってる♪
『じんかん』今村翔吾 / 講談社
戦国時代の三悪人の一人として名高い松永久秀。その生涯を、絶望的貧困から立ち上がり、一国の城主として大成、さらに最後、織田信長に攻められ自害するまであまさず余さず描く。『童の神』で直木賞候補となった今最も勢いのある若手歴史作家による、圧巻の戦国巨編!
514ページ。あかりんが時代小説にハマるきっかけになった作品♪
『じんかん』はAudible(Amazonの聞く読書)の聞き放題の対象になっています。