五十嵐貴久氏の『リカシリーズ』は、ストーカー・リカによって破壊される日常と恐怖を描いたホラーサスペンス小説です。
異常な執着と冷徹な頭脳を持つリカに巻き込まれた人々の物語は、刊行順と時系列が異なるため、読む順番について迷う方もいるでしょう。
この記事ではリカシリーズの読む順番、時系列、あらすじ、そして考察ポイントについてご紹介します。
この記事を読むと次のことがわかります。
五十嵐貴久『リカシリーズ』とは?
リカシリーズは、異常なまでに執着心を持つストーカー・リカと彼女に巻き込まれる人々の恐怖と破壊の物語です。
リカは自分の目的を達成するためには手段を選ばず、相手を完全に支配しようとします。
物語の主人公は毎回異なり、巻ごとに異なる視点からリカの恐怖が描かれます。
各作品で異なる時系列を持つため、刊行順と時系列の両方を意識して読むのが楽しみ方の一つです。
五十嵐貴久『リカシリーズ』の読む順番と刊行リスト
リカシリーズは刊行順で読むとスリリングな展開を順番に味わえます。
以下は、リカシリーズの刊行順です。
- リカ
- リターン
- リバース
- リハーサル
- リメンバー
- リフレイン
- リセット
- リベンジ
- リボーン
刊行順でリカの狂気に触れると、シリーズの成り立ちや登場人物の背景が分かりやすくなります。初めて読む方には刊行順がおすすめです。
以前ご紹介した五十嵐貴久さんのリカシリーズ全9冊を今読了した。写真のリボーンが9冊目。これから読む(かもしれない)方の為にネタバレゎしないけど。なんて言うか。リカに怯えながらリカを憐んでた。リカゎ同情を嫌うからきっと私ゎリカに殺されてしまうだろうな。リカロス😩🌸 pic.twitter.com/yFqOYshin3
— さくら (@kinkyu3182) August 28, 2024
リカシリーズ 時系列
リカシリーズの時系列は刊行順と異なるため、リカの成長や彼女が巻き起こす事件の流れを掴みたい方には時系列での読書もおすすめです。
- リバース(幼少期~中学生のリカ)
- リセット(高校時代のリカ)
- リフレイン(看護学生時代のリカ)
- リハーサル(看護師時代)
- リカ(本間に執着し始めるリカ)
- リターン(リカの10年後)
- リベンジ(リカの再来)
- リメンバー(リカが残した爪痕)
シリーズ内でリカの人格がどのように形成され、恐怖がどのように伝染していくかを時系列で把握することで、リカの背景や作品の構成がより深く理解できます。
各巻のあらすじと見どころ
リカ
平凡な会社員・本間が「出会い系サイト」で知り合ったリカに追われ、異常なストーキングを受けることに。
リカの執着がどれだけ恐ろしいかを最初に知る物語です。
リターン
10年前に行方不明になった本間の遺体が発見され、リカ事件が再び動き出す。
過去の事件の余波が捜査に関わった刑事たちにも広がります。
リバース
リカの幼少期から中学生時代にかけてのエピソードが描かれる物語。
リカがどのようにして「純愛モンスター」になったのか、その背景が明らかになります。
リハーサル
病院に勤務する医師が、リカに付き纏われる恐怖を描いた物語。
リカが他人を操り、その人生を支配する様子が克明に描かれています。
リメンバー
かつてのリカ事件を取材していたフリー記者が怪事件に巻き込まれる物語。
リカが残した「狂気」の余波が新たな事件を引き起こします。
リフレイン
看護学生時代のリカが関わった恐怖の事件を描いた作品。
リカのカリスマ性が周囲に与える影響が異様な形で現れます。
リセット
リカと名乗る美少女が登場し、周囲に不審な出来事が起こり始める物語。
リカの狂気が次の世代にも引き継がれていく様子がわかります。
リベンジ
リカを追っていた刑事が新たな復讐劇に巻き込まれる物語。
リカの復讐と彼女の執念深さが強調された物語です。
五十嵐貴久 リボーン
リカシリーズの完結編として、リカの最終章が描かれます。
事件が解決に向かうのか、リカの執着がどこに向かうのかに注目です。
リカシリーズ 考察
リカシリーズの特徴的な要素は、リカの「異常な執着心」と「異常なまでの冷静さ」です。
彼女の狂気は次第に周囲に伝染し、リカが巻き起こした惨事がどのように広がっていくのかを観察することで、リカの人格や彼女に関わる人々の心理描写がより深く理解できます。
特に注目すべきは以下の点です。
- リカの執念:リカの執念深さや手段を選ばない性質はどこから来ているのか。
- 心理感染の描写:リカと接触した人物が影響を受け、異常行動に走るケースが多い。
- 社会的テーマ:現代社会のデジタル依存や人間関係の脆さを背景にした物語の展開がリカの恐怖を増幅させている。
まとめ
リカシリーズの狂気と恐怖は読者を捉えて離しません。
刊行順や時系列で読み、リカの深い闇を体感してみてください。